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  • 🐳鯨構文はシンプル!(これでわからなきゃ諦めろ!)🐋

    2023.5.15

    1.最初に結論

    鯨構文は「鯨が魚でないのは、馬が魚でないのと同じだ」「鯨は、馬同様に魚ではない」と日本中で訳されていますが…
    正しいのは「鯨が魚だというのは、馬が魚だというのと同じだ」、口語調なら「鯨が魚だなんて言ってたら、馬も魚だということになるぜ」が正しいです。
    日本中が間違えています。
    先に結論を書きました。
    以下、証明していきますね。

    2.鯨構文って何?

    no more〜than…、not 〜any more than…という英語の構文。
    A whale is no more a fish than a horse is.という鯨を使った例文が有名なので「鯨構文」と呼ばれています。
    駿台予備学校の鈴木長十氏が「鯨の構文」と名付けたらしいです。
    “A whale is no more a fish than a horse is.”は長年「鯨が魚でないのは、馬が魚でないのと同じだ」「馬が魚でないように、鯨も魚でない」と訳されています。

    この構文に対して高2の池田少年は、
    ・moreなのになぜ「同じ」になるのか
    ・thanの後ろが肯定文なのに、なぜ「馬が魚でないように」のように否定文で訳すのか
    これがわからず発狂寸前になりました。
    池田少年以外にも理解できないまま丸暗記に走る受験生が非常に多い、受験生を長年苦しめてきた構文です。

    a.何と何を比較しているか考えてみよう

    比較では何と何を比べているのか知ることが重要です。

    英語では同種のものを比べます。

    The population of China is much larger /than that of Japan.「中国の人口はるかに多い/日本のそれ(=人口)より」のようなものです。

    「 中国の人口」と「日本のそれ(=人口)」を比べます。

    口語では〜than Japan.も可能のようですが、規範文法で考えます。
    thanの後ろを見れば、何と何を比べているのかすぐにわかります。
    that of Japan(日本のそれ[人口])とあるのですから、中国の人口と比べているとわかります。

    さて鯨構文です。
    thanの後ろは肯定文です。

    ですから「thanの後ろの肯定文」と「thanの前の肯定文」を比べています。(比べられる二者は必ず同種ですので)
    “A whale is no more a fish than a horse is.”では”A whale is a fish”「鯨は魚である」と”a horse is( a fish)”「馬が魚である」を比較しています。

    b.no moreって何?

    比較級の直前の数量は差を表します。
    例えば He’s three years older than I. でしたら three years(3年) は差を表します。
    「3歳」年上と言う事ですね。

    noは「ゼロ(人の、匹の、台の、個の、歳の…)」です。
    He is no older than I.なら「 彼は、私よりも歳をとっている差がゼロ歳だ」→「 彼は私と同い年だ」となります。

    Iが 18歳ならHeも18歳、Iが50歳ならHeも50歳、Iが90歳ならHeも90歳となります。
    一部の参考書に、このような表現の場合olderをnoで否定しているから若いという意味なのだという記載を見たことがあります。
    そんな事はないです。
    年齢差がないとしか言っていません。

    no moreはどうでしょうか。
    moreはmuchの比較級。
    「より多い」「より多く」ですね。
    「多い」というのは優っているという意味も表し、no moreは「(何かと比べて)優っている差がない」→「(何かと比べて)どんぐりの背比べで同じようなもの、大したことがないという意味で同じ」となります。

    c. thanって何?

    thanは「〜と比べて」というニュアンスです。
    He is taller /than I.「彼はより背が高い/私より」なら「彼はより背が高い/私と比べて」ともいえますね。

    d. パーツの全ての意味は取れた。では全体の意味・訳は?

    ・A whale is a fish「鯨は魚だ」
    ・no more「(何かと比べて)どんぐりの背比べだ」「(何かとくらべて大したことがないという意味で)差がない、同じだ」
    ・than「〜と比べて」
    ・a horse is a fish「馬が魚だ」

    全部まとめると
    「鯨が魚だ」というのは、「どんぐりの背比べだ」「馬が魚である」「と比べて」
    →「鯨が魚だというのは馬が魚だというのとどんぐりの背比べだ」「鯨が魚だというのは馬が魚だというのと大したことがないという意味で同じだ」
    →「鯨が魚だなんてのは、馬が魚だというのと同じことですよ」

    noはmoreに掛かっていますが、文章には掛かっていません。

    ですからこれが正しい訳文だということになります。

    ただね…学校の先生や模試の採点側も間違えて覚えてしまっている。

    ならばどうするのが最善か。

    「鯨が魚だなんて、馬が魚だというのと同じことだよ」と自分は理解しておいて、答案を書くときはイヤイヤですが、「鯨が魚でないのは、馬が魚でないのと同じだ」と泣く泣く否定で訳しましょう。

    点数を取るためには時には信念を曲げねばなりません。(本当は否定で教えている側が大問題なのですが)

    3. 鯨構文を否定で訳すというのはどのようなことか

    日本語でも、相手が言っていることが、とんでもないこととイコールだ、と言って肯定形で否定の意味を強めることがあります。

    「金貸してくれ〜」と無心をしてくる金遣いが荒いギャンブル好きに、「君にお金を貸すのはドブに捨てるのと同じだ」などというのが好例です。
    「ない」のような否定表現はありません。
    でも「絶対にお前に金は貸さない」という強い否定の意味合いを感じます。
    (まぁたまには「たまにドブに捨ててみるか」なんて貸してくれることもあるかもしれませんが。)

    これを「君にお金を貸さないのは、ドブに捨てないのと同じだ」としたら…
    意味は分かりますが、奇妙な、違和感のある日本語です。
    それが鯨構文を否定で訳した時の違和感です。(=意味は分かるが奇妙な、違和感のある日本語)

    鯨構文を否定で訳すというのは、「意味は分かるが、奇妙な違和感のある日本語で訳している」ということです。

     

    鯨構文を否定で訳す先生たちってどういう人たち?

    ・単純にあまり頭が良くない

    ・真面目な人たち(先輩の先生たちの言うことを盲目的に信じる人たち)

    ・矛盾してるのに気づかない人たち

    ・間違いを直せない人たち(先生の権威を守るのが大事。真実より権威)

    ・謝れない人たち(間違っていたら謝って正す。これ常識)

    肯定で訳すことにお褒めの言葉を頂きました

    2023年5月14日夜に以下のようなTwitter投稿を発見。

    池田英語塾にお褒めの言葉を頂いていました。

    褒めていただいたことに喜んでいる以上に、きちんと論理的に判断できる方がいたことが嬉しい。(当然なのですがね。なのにその当然が英語業界にはない。英語の世界の闇は深いです。これを私は深刻に捉えています。泣きたくなるね、本当に…)

    ラテン語さん、HMさん、ありがとうございます。

    ラテン語をずっと勉強したかったのでこの機会にしようか(本当。すでに本は買ってあるが大学生の頃に買ったので…買い直そうかな。)。

    英語の世界の内部からは英語が見えない。

    地球の中にいては地球が見えない。

    日本で教えられている英語の世界を一旦すべて疑わなくては真理が見えない。

    日本の英語の世界ってそういう世界。

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