魔法の言葉 as🟰「匹敵する」(New!)[asが「同じ(くらい)」「同じかそれ以上」は❌〈ここで証明👍〉]
(1/15/2023記載)
目次
最初に結論
最初に結論から言っておきます。
asはイコールです。
イコールは「同じ」ではありません。(もちろん≧でもありません)
「匹敵する」「匹敵するくらい」です。
同じじゃないか?
いえ、全然違います。
この差に気づくのが、しつこい凡才の私です(語学はしつこい凡才が勝者になります。暗記不要とか直感のルールは不十分にしか私には見えません。)
asは「匹敵する」「匹敵するくらい」
He is as tall /as I.「彼は匹敵する背の高さだ/私に」……彼と私は同じ背ですね。(He=I)
He is not as tall / as I.「彼は匹敵する背の高さではない/私に」→「彼は私ほど背は高くない」彼は私より背が低いですね。(He<I)
魔法の言葉は「匹敵する」(これで全て解決です。≧などと言っている本を散見しますが、絶対に間違いです。)
asが「匹敵する」だとの発見の経緯(雑談)
新潟予備校長岡校で1990年代にHe is not as tall/as I.を「彼は同じ背ではない/私と」とした時にHeとIのどっちが背が高いのかこの日本語訳ではわからない。(得られる情報は「同じじゃない」というだけ)
恥ずかしながらこの時私は生徒さんたちには、not as 〜as…の時は「…ほど〜ではない」と覚えてね、と説明しました。(本当に恥ずかしい…けど日本中の英語の先生がこれ。)
※「新潟予備校」というと「新潟」?「予備校」?だっせ〜……くらいに思う人が多いでしょうが…(2006年に黒字のまま休校しました。大きな地震が2回来ましたし、浪人生は減っているし、黒字のうちのやむなしの選択だったと思います。この点でも賢明な判断。経営陣を私は今でも尊敬しています。)。実は予備校全盛期の業界で非常に講師に人気があった予備校(おそらく日本一)。「講師陣が自慢です」のキャッチフレーズは東進など他予備校がパクってましたが、ここが元祖。経営が非常に上手い。また講師の扱いも非常に上手く、講師が自分からは辞めないので空きが無く、なかなか講師として入れない。生徒も多く、代ゼミの地方進出に負けなかった数少ない予備校の一つ。地元の進学校の生徒さんたちは代ゼミを選ぶことが多かったように思いますが、「金を出さないのに口は出す」といううるさい生徒(=特待生)は不要という方針ゆえ。新潟予備校に来ていた私の母校の長岡高校の後輩が、代ゼミに通っている長岡高校の生徒から「なんで代ゼミにしねかったがー(なぜ代ゼミにしなかったのか)」と言われたそうですが、まぁ見る目がない浪人生はほっときましょう。代ゼミより新予備の方が上でした。東京の予備校[一橋学院、早稲田予備校等]で修行して知識をつけて、新潟でその知識を教える、というのが当時の私の日常でした。新潟まで車で往復するのが本当に楽しかった。基礎クラスの看板講師にしていただき、これも感謝しています。
罪悪感です。
完全な説明ではないから。
そこから辞書を徹底して調べました。
高3の時に長岡書房(閉店)で購入したWebster’s New World Dictionaryでasを調べるとequallyと出ている。
equallyを英和辞書(当時使っていたのは研究社の「新英和中辞典」)で調べても「等しく、同様に」などでこれを上の文に代入しても解決せず。
equalでさらに調べると名詞で「匹敵する人」との記載あり。
そこから「匹敵する」という訳を思いつき上の文に代入したら全てうまくいく。
asはequallyなので、asの訳として「等しく、同等に」だけでは不十分でequally「匹敵する」が必要だったということ。(ネイティブはasをequallyと認識している。equallyの意味するところが「等しく、同等に」だけではなく「匹敵する」という意味も含んでいるが、日本の辞書の編纂者の方々はそう訳し損ねてしまったということ)
辞書には直接には書いてないが、こんなの辞書で辿って調べて考えれば誰でもわかることだし、大学時代に辞書を何冊でも調べるのは当然だと清水憲男上智大名誉教授から教わり、当然誰でもやることだろう、誰でも知っている内容だろうと思っていたら…(上智イスパはやるが慶應英文科はやらないらしい)
アマゾンの英文法売上ベストテンも説明できず
今売れ筋の英文法の本(アマゾンで売上ベストテン)の本の著者の誰も気づいていないくらい、皆知らない。http://ie-juku.cocolog-nifty.com/blog/2022/10/post-b34f58.html
私立文系の脳みそなんですね…(=他人が知っていることを丸暗記するのみ。自分の頭で考えない)
2011年5月に入塾した高1の男性(高校卒業までいてくれました。志望大学に受かり、今は念願の鉄道会社で働いています。本人曰く「全鉄」だそうです)が、asが「匹敵する」って本当に助かりました、なのだそう。
私が「え?こんなの当たり前じゃないの?他ではそう教えてないの?」と聞くと、全くそうは教えていない、池田英語塾だけだとのこと。
このやり取りで初めて「匹敵する」というのが非常識な(=他で一切教えていない)、しかし正しい魔法の言葉だと気づきました。(日本語を主として使う人間の中で自分にしか見えていない世界というのは、本当に気持ちのいいものです[登山に似ている?]。たまたま意訳で「匹敵」という言葉を使った方はきっといると思いますが、それがメインの意味だとは誰も気づいていなかったと思います。当時徹底して検索しましたが皆無でした。Amazonの文法ベストテンの本と同様でした。)
asが「同じかそれ以上」というのは間違い
先ほどのベストテンの中ではスタディサプリの紙授業とか言っている関正生氏の「英文法大全」 P728でasが「同じかそれ以上」というのがまだ説明しようとしているという点で頑張っている方ですが(他の本は全く説明なし)、「それ以上」って…(説明しようという気概はいいが、内容が残念。元・代ゼミ、東進の西きょうじ氏も同じく「同じかそれ以上」。東進ブックス「英文法の核」P226。もちろんダメ。代ゼミ新潟校の元看板講師より、新潟予備校基礎クラスの元看板講師の方が上。証拠は提示しましたよ。このお二人の情報は必ずしも正確ではない。あと「竹岡の英文法・語法ULTIMATE」学研P209もas〜asを≧にされている。竹岡広信先生も間違えてらっしゃると思います。「匹敵するくらい」で全て矛盾なく解決できます。equallyのイメージが「同じ」ではなく「匹敵するくらい」というだけの話です。)
He is as tall as I.でHeはIと「同じ」か「私以上に彼が背が高い」のだそうですが…
He is not as tall as I「彼は私に匹敵する背の高さではない」He<I
notを取れば逆、すなわちHe≧Iになるから、それを辻褄を合わせるためにasを「同じかそれ以上」とか言ったのでしょうが、間違いです。(もしかしたらBolinger. D.(1972)Degree Words. Mouton.から引用かもしれないが、BolingerもHe<Iからnotを取ればHe≧Iになるはずだ、と考えて、矛盾がないようにこじつけたと思えます。)
「匹敵する」で全て説明がつきます。
なら、「同じかそれ以上」なんてこじつけは不要になります。
(実際に不要です。断言しておきます。)
接続詞、前置詞のasも「匹敵する」で解決!
それにasは接続詞、前置詞で、いずれも多義語ではあるのですが、これも「匹敵する」→「イコール」で全て説明がつきます。(asのイメージは=)
ここでasを「同じかそれ以上」とすると接続詞、前置詞のasの意味に矛盾が生じます(以下詳説)。
as SV〜=「〜時」
(例文は全てジーニアス英和辞典からの引用です)As I entered the room, they applauded.「私がその部屋に入った時に、彼らは拍手喝采した」「私が部屋に入った」=「彼らが拍手喝采した」と考えると前述の訳になります。
「私が部屋に入った、それと同じかそれ以上で、彼らが拍手喝采した」???訳分かりません。
as SV〜=「〜につれて」
As the sun rose, the fog disappeared gradually.「太陽が昇るにつれて、霧が徐々に晴れた」「太陽が昇った」=「霧が徐々に晴れた」なら確かに「〜につれて」だと分かります。「太陽が昇った、それと同じかそれ以上で、霧が徐々に晴れた」では意味がわかりません。asが「同じかそれ以上」というのはおかしいと思います。
」
as 名詞=「〜として」
As your family doctor, I advise you to eat less.「あなたのかかりつけ医として、食事の量を減らすように忠告します」「あなたのかかりつけ医」「とイコール」が「あなたのかかりつけ医という立場で」「あなたのかかりつけ医として」になります。「あなたのかかりつけ医と同じかそれ以上」では意味がわかりません。
as SV〜=「〜だけれども」
Asが「〜だけれども」というのもイコールで説明がつきますが、これはwhileが「〜である一方で」という対比の意味と絡んでくるのでここでは説明は回避します。(whileがなぜ対比になるのか、はここでは無関係かと。ただ英語は2つのことが同時に起きているなら対比になります。while「〜している間」は2つのことが同時に起きていることを表します。だから対比「〜の一方」「その一方」を表します。While he is respected, he is not liked.「彼は尊敬されている一方で、好かれてはいない」。「尊敬されている」と「好かれていない」が「同時」に起きています。それゆえ対比(=「その一方」)だとわかります。Asはイコールですから、2つのことが同時に起きていることを表します。それ故、asが対比の意味を表し日本語で「〜の一方で」「〜だけれども」と訳されるのです。Men usually like wrestling, as women do not.「女性はレスリングは好きではないが、男性はたいてい好きだ」。「男性がたいていレスリングが好きだ」というのと「女性は好きではない」というのがasで同時に起きていることが表現されています。二つのことが同時に起きているので対比(「〜の一方で」「〜だけれども」)になっています。あ、結局説明してしまった…。怪しいと言うならat the same timeを辞書で引いてみてください。ジーニアスならsameで引いて、成句のところでat the same timeを見てください。(1)同時に(2)でもやはり、けれども、と出ています。(2)が対比の意味を表しています。)
関正生氏が神なら池田浩己は全王様ですかね。(「ドラゴンボール超」。これは冗談です。自分がすごいと思った瞬間に成長は止まるので褒めてもらいたくない。死ぬまで誰も褒めてくれなくていいと思ってます。私にとっては自分で自分を認められるか否かだけです。)
冗談はさておき、少なくとも神様が間違えてはいけないと思いますが、関正生君、リクルート、Kadokawa出版、あと信者の方々どう思いますか?(特に「神授業」で「神」で商売しているリクルートさん、どうでしょうか。あとファンの方。何と言われようと間違っているものは間違っているのです。贔屓の引き倒しにならないことが重要では。)
いずれにせよ、asが「同じかそれ以上」ということは絶対にないと思います。
He is not as tall as I. とHe is as tall as I. の一見すると矛盾に見えるもののみを説明するための考え方で、それがたとえ通用したとしても(絶対にしないけど)asの他の意味で通用しない。(関正生氏の本を軽くざっと見てみたが彼はそういうことが非常に多い。とはいえ結構頑張ってはいるので、世の中で出ている本の中ではかなりマシな方。でもこれが絶対だとは思ってはいけない。読む人は気をつけて読むようにしたほうがいい。あと関係詞はパクらないでください。thatが「それのこと。それって」だったかな。かなりお粗末です。うちのthatの考え方「そいつはね」はso〜thatでも関係代名詞でも同格でも全て通用します。随分と差があると思います。)
いずれにせよ正しいのは「匹敵する」です。
仮にasが≧だとして(絶対にないけど)、He is as tall as I.の時は≧で、Do as I do.の時は=だとなるのかな?
非常に複雑になるだけです。
asは「匹敵するくらい」だとシンプルです。
asが≧だというのは明らかに間違いです。
とっとと修正してください。
こんなこと辞書を引けば簡単にわかるのに、それを怠ったあなた方に非があります。
asのおまけ
not as〜は「匹敵しない」。だからless「劣って」
He is not as tall/as I.「彼は匹敵する背の高さではない/私に」
「匹敵するほど〜ではない」ということは「劣っている」ということ。
だからHe is less tall/than I.「彼は劣って背が高い/私より」と劣等比較(=less原級のことね)で表現できる。(less=より劣って)
倍数表現も「匹敵する」で完璧
He is twice as rich /as I「彼は2倍に匹敵する金持ちだ/私の」。倍数表現も「匹敵する」なら分かる。
「彼は2倍同じ金持ちだ/私の」では「2倍」なの?「同じ」なの?とおかしくありませんか?「匹敵」なら非常に明快です。(もちろん「同じかそれ以上」では…論外です)
as〜as…の一つ目のasは「匹敵するくらい」という訳の一択です。(2つめのasもイコールです。「彼は匹敵する背の高さだ/私とイコールで」→「彼は私と同じ背だ」。矛盾はないと思います)
as〜as any
Jack is as intelligent /as any boy /in his class.
ジャックは匹敵するくらい頭がいい/どんな少年にも/彼のクラスの
→「ジャックは彼のクラスのどんな少年にも頭の良さでは負けていない」(単独一位という訳ではないが、少なくとも同率一位。少なくとも同率一位なら≧じゃないか、と言われそうです。しかしあくまで「どんな〜にも匹敵するくらい」という=の意味で訳したら、結果として≧の意味合いが出てきた。asは単独ならあくまで「匹敵するくらい」です。asが単独で≧を表すことは絶対にありません。)
In writing songs, / I have learned as much /from Cezanne /as I have from Mozart.
歌を書く際に/私は匹敵するくらい多くを学んだ/セザンヌから/モーツアルトからに
→歌を書く際には、私はモーツアルトからに匹敵するくらいセザンヌからも学んだのです。
こういうのを「本質」「核」と言うのです
「匹敵する」がasの「本質」なので他でも全て通用します。
こういうのを本物の「本質」「核」というのです。
偽の「本質」(全てに通用する訳ではない)には注意しなくてはなりません(予備校講師などの口車に乗るな)。
「コアイメージ」という言葉で説明している本も怪しい場合が多いように見受けます。
なぜそれが「コア」なのか、論拠は示してありますか?
論拠がないのに「コアイメージ」だ、なんて言ってたら相当怪しいと思っていい。
論拠がしっかりとあるなら提示できるはずですから。
違いますか?
河合塾、東進、駿台、代ゼミ、パクらないで頂きたい。(いつもパクられているとの情報が色々入ってきます。)
使うなら出典を明らかにするのは知的所有権の考えから当然です。
現時点で検索してasを「匹敵する」という説明をしているサイトは皆無。(池田英語塾のみです)
それくらいのことで威張るな?
それくらいのこともずっとわからなかった人たちに言われたくないですね。
(1/15/2023)