英語の単語の読み方(新中1向け)
新中一生の頃、英語の読み方に苦労しませんでしたか?(新中学生、苦労してませんか?)
小学校で習ったローマ字読みが通用しないのです!
timeは「ティーメ」でなく「タイム」 foolは「フォール」でなく「フール」 feelは「フェール」でなく「フィール」 nameは「ナーメ」でなく「ネイム」 stoneは「ストーネ」でなく「ストウン」・・・???なんで???なんでこんな面倒くさいの???
私はもう訳がわかりませんでした。
中学生が英語でつまづく理由の一つがこのような「英語がローマ字どおりに読めない」ことが挙げられます。
以下に読み方のルールを書いておきます。
ただし、これは原則です。
ほぼこれでうまくいくというのが「原則」という意味です(80~90%以上)。
しかしどうしても例外が出てくることがあります。
それは一つずつしっかりと覚えてください。
勉強とは、まず原則を覚えて80~90%をわかるようにして、少数の例外をコツコツ覚えていくのです。これで100%を目指すのが勉強というものです。
では、まずはその80%~90%以上の原則をしっかり理解して覚えましょう!
①「子音(a、i、u、e、o以外の音。k、s、t、n、h、m、y、r、wなどを指します)は、たとえばkなら『かきくけこ』の全ての音の可能性を持っています。どれになるかを直後の母音が決定します。もし母音が直後に無ければ、とりあえず真ん中の『く』で軽く発音します。」
(例)hat(帽子)hは「ハヒフヘホ」のどれかであることを表します。直後がaなので「ハ」に決まります。tは英語では「タティトゥテト」と発音します(たちつてと、とちょっと違います)。tの直後に母音が無いので真ん中の「トゥ」を軽く発音します。→〔ハットゥ〕になります。
push(~を押す)pは「パピプペポ」のどれかであることを表します。直後がuなので「プ」に決まります。shは「シャシシュシェショ」のどれかであることを表します。直後に母音が無いので真ん中の「シュ」を軽く発音します。→〔プッシュ〕になります。
②「a-e(-は子音)のときはaを〔エイ〕とアルファベット読みし、eは無視します。」
(例)game(ゲーム)なら〔ゲイム〕になります。eは無視するので、mの後ろは母音が無い状態なので「ム」になります。
cake(ケーキ)なら〔ケイク〕になります。
〔ゲーム〕〔ケーキ〕では通じませんよ。
③「i-e(-は子音)のときはiは〔アイ〕とアルファベット読みし、eは無視します。」
(例)bike(自転車)なら〔バイク〕になります。
time(時間)なら〔タイム〕ですね。
④「o-e(-は子音)のときはoを〔オゥ〕とアルファベット読みし、eは無視します。」
(例)rose(薔薇)なら〔ロゥズ〕になります。〔ローズ〕では通じません。
rope(ロープ)なら〔ロゥプ〕になります。〔ロープ〕ではダメです。
⑤「u-e(-は子音)のときはuを〔ユー〕とアルファベット読みし、eは無視します。」
(例)tune(曲、音楽)なら〔チューン〕になります。i-podを持っていたら、それに同期させる為のソフトが-Tunes(アイチューンズ)ですよね。
June(6月)なら〔ジューン〕になります。6月の花嫁「ジューンブライド(June bride)」は女性の憧れだったりします。
⑥「e-e(-は子音)のときはeを〔イー〕とアルファベット読みし、eは無視します。」
(例)Steve(スティーブ〔男性の名前〕)なら〔ステイーブ〕です。
Pete(ピート〔男性の名前〕)なら〔ピートゥ〕です。
⑦「2つ母音(a、i、u、e、oのこと)が並んでいたら一つ目の母音をアルファベット読みします。二つ目の母音は無視します。」
ai→〔エイ〕aiはaを〔エイ〕と読み、iは無視します。(例)rain〔レイン〕雨 rail〔レイル〕レール
ie→〔アイ〕ieはiを〔アイ〕と読みeを無視します。(例)pie〔パイ〕パイ tie〔タイ〕ネクタイ
ui→〔ウー〕uiはuを〔ウー〕と読み、iは無視します。uはアルファベット読みは「ユー」ですが、「ウー」と読んでください。(例)fruit〔フルートゥ〕果物 suit〔スートゥ〕スーツ
ue→〔ウー〕ueはuを〔ウー〕と読みeを無視します。(例)blue〔ブルー〕青 glue〔グルー〕糊(接着剤ののり)
ea→〔イー〕eaはeを〔イー〕と読みaは無視します。(例)read〔リードゥ〕~を読む peach〔ピーチ〕桃
ee→〔イー〕eeはeを〔イー〕と読みeは無視します。(例)sheep〔シープ〕羊 feet〔フィートゥ〕足(複数形)
oa→〔オウ〕oaはoを〔オウ〕と読みaは無視します。(例)coat〔コウトゥ〕コート(〔コート〕では通じませんよ!) boat〔ボウトゥ〕ボート(〔ボート〕と発音していては通じません。)
oe→〔オウ〕oeはoを〔オウ〕と発音しeは無視します。(例)toe〔トウ〕つま先(バレリーナが履く、つま先で立って踊る靴を「トウシューズ」と言いますが、その「トウ」がこれです。) doe〔ドウ〕雌の鹿
ay→〔エイ〕ayはaを〔エイ〕と読みyを無視します。単語の一番最後にiが来るとyになります。逆に言うと単語の最後のyはiです。なので、ayは母音が2個並んでいると考えます。なのでaを〔エイ〕と読んでyを無視します。(例)May〔メイ〕5月 day〔デイ〕日
ey→〔イー〕eyはeを〔イー〕を読んでyを無視します。(例)key〔キー〕鍵 money〔マニー〕お金
ow→〔オウ〕owはoを〔オウ〕と読みwを無視します。単語の一番最後のuはwになります。逆に言うと単語の一番最後のwはuと考えて規則を適用します。なので一つ目の母音のoをwアルファベット読みして〔オウ〕と読み、wを無視するのです。(例)snow〔スノウ〕雪 yellow〔イエロウ〕黄色
⑧以降のルールはアルファベット読みとは無関係です。頑張って覚えてください。
⑧au→〔オー〕(例)sauce〔ソース〕ソース Paul〔ポール〕ポール(男性の名前)
⑨aw→〔オー〕(例)jaw〔ジョー〕顎(あご) straw〔ストロー〕ストロー、(植物の)葦
⑩oi→〔オイ〕(例)oil〔オイル〕油 coin〔コイン〕
⑪oy→〔オイ〕(例)toy〔トイ〕おもちゃ(トイザラス、の「トイ」ですね) enjoy〔エンジョイ〕~を楽しむ
⑫ou→〔アウ〕(例)mouse〔マウス〕ねずみ(ミッキーマウス、の「マウス」ですね) house〔ハウス〕家
⑬ow→〔アウ〕owは〔アウ〕か⑦でやった〔オウ〕のどちらかです。単語ごとに区別して覚えてください。(例)cow〔カウ〕牛 down〔ダウン〕下に
⑭oo→〔ウ〕か〔ウー〕これはどちらになるかの規則性がないので、単語ごとに区別して覚えてください。(例)book〔ブック〕本 cook〔クック〕料理人、コック spoon〔スプーン〕スプーン moon〔ムーン〕(天体の)月
⑮ew→〔ウー〕か〔ュー〕アメリカ人は〔ウー〕に、イギリス人は〔ュー〕に発音しがちです。(例)new 〔ニュー〕新しい(アメリカ人だと〔ヌー〕と発音する人有り) chew〔チュー〕~を噛む(チューインガムのチューがこれです。噛むためのガムですね。)
英語は実は昔はそのままつづりどおりに読んでいました。(nameは「ナーメ」feelは「フェエル」のように。)
しかし、1400年代初めから1600年代前半までに起きた「大母音推移」という、母音の音の出し方の大きな変化によって、つづりと発音の違いが生まれてしまいました。
ちょうどこの頃グーテンベルクの発明した活版印刷が普及して、文字は固定されるのに音はどんどん変わってしまい・・・
そして現在のような非常に読みにくい言語に英語はなってしまいました。(私の専門だったスペイン語など、1時間で誰でも読めるようになります。規則が確立しています。一方、英語は読み方に関しては世界で一番秩序だっていない未発達な言語のひとつです。)
まったく大母音推移なんて余計なことをしてくれたものです。
また活版印刷の発達が同時期に起こるという、後世の学生にとっての不運もありました。
もう仕方ないので(苦笑)、上記のルールをとりあえずしっかり覚えてください。
これで80%~90%以上大丈夫。
残りの例外が出てきたら、ため息をつきつつもコツコツ覚えてくださいね。